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失敗しない、吹き抜けのある家づくり

 

 太陽の光が降りそそぎ、明るく広々とした解放的なリビング。いつかは、そんな吹き抜けのある住宅に住みたいいう方も多いかと思います。しかし、憧れだけで「吹き抜け」を作ってしまうと、失敗する可能性大です!家づくりにおいて失敗は成功のもとにはなりませんので、今日は確実に成功する吹き抜けのある家づくりのポイントをご紹介します。

 

吹き抜けのメリット・デメリット

 まずは「吹き抜け」とはどんなものか、またメリットやデメリットを抑えておきましょう!

吹き抜けとは?

建物内の階と階の間の天井や床をなくして、上下階がつながっている空間を「吹き抜け」と言います。主にリビングや玄関、階段スペース部分に設けられることが多く一般的な家に比べて天井が高くなっていることで、広々とした豊かな空間を演出することができます。


吹き抜けのメリット
  • 解放感が生れる
    吹き抜けを作ることで天井が高くなり、圧迫感がなく視覚的にも広く感じさせることができるため、広々とした快適な部屋を作ることができます。
  • 抜群の採光
    2階の高い位置から光を取り入れることで、部屋の奥まで光が届き、全体を明るくすることができます。
  • 家族とのコミュニケーションが取りやすい
    吹き抜けは1階と2階がつながっているため、上下階でのコミュニケーションが取りやすく、どこにいても家族の気配を感じることができます。 

吹き抜けのデメリット
  • 生活音が伝わりやすい
    吹き抜けはコミュニケーションが取りやすい一方、リビングのTVの音や会話など、それぞれの階の生活音が筒抜けになるためプライバシーの確保が難しくなります。
    ⇒生活リズムや生活スタイルに大きな違いがある場合は、よく考えて判断しましょう。
  • 2Fのスペースが削られる
    2Fの延床面積が狭くなるので、部屋の数が収納、居住スペースなど有効なスペースを削ることになります。
    ⇒敷地に余裕がない場合は、階段部分に吹き抜けを取り入れるなど工夫が必要です。
  • メンテナンスや掃除が大変
    2Fの高い位置に窓を設置するため、部屋の中から掃除をするのが難しくなります。掃除の他、照明の交換、壁のクロスの張り替えをする場合には、専用の業者へ依頼が必要です。 

失敗しない、吹き抜けのポイント

ポイント① 断熱等級6(断熱性にこだわること)

1F~2Fに広がる大空間を快適に作り出すために必要なことは、断熱性が優れていることが大前提です。家の性能を示す「G2レベル」断熱等級6があれば快適に過ごすことができ、最低でもG1レベルを確保することをオススメしています。断熱がしっかりしていると、1Fと2Fで温度差を感じたり、床が冷えることもありません。家の性能を高めておくことは、吹き抜けを成功させる重要なポイントです。

 

ポイント② リビング階段or2F廊下に面して設置を

リビング階段+吹き抜け
リビング階段と組み合わせることで、1階と2階が一体化したような大空間を作ることができます。また1階から2階へ上がる途中に踊り場を設けてスペースを作る「スキップフロア(中2階)」を作ることで、ワークスペース、書斎、遊び場な居住スぺースを設けるなど効率的な間取りが可能になり、単独で吹き抜けを作る場合に比べると、コストダウンになります。

2F廊下に面したリビング吹き抜け
リビングに吹き抜けを設ける場合は、2Fの廊下に面して設置することで、よりコミュニケーションの取りやすい間取りになります。2Fの吹き抜け部分からは1Fリビングを見ることでき、さりげなく家族の気配を感じながら過ごすことができます。

 

ポイント③ 窓の位置は、南か北!

立地や周辺環境にもよりますが、吹き抜けに設置する窓の方位は南がオススメです。ただし性能の良い窓を選び、遮蔽計画をしっかりと立てることが条件です。南向きの窓で心配するべきことは、夏のギラギラとした熱い日射しと強い光(眩しさ)です。夏の対策を整えておくと、冬には太陽の温もりと明るさ(日射)をとり込むことができ、自然の恵みを活かすことが可能になります。次にオススメの方位は、季節に関係なく1日中安定した光が入ってくる北です。夏の時期は東や西の窓からは暑い日射が入ってきます。日射遮蔽しにくい西と東の吹き抜けの窓は避けてください。

  

吹き抜けを作る場合は、耐震チェックを!

 1Fから2Fに繋がる大空間を作るためには、本来あるはずの壁と床をなくして設置すことになり、建物の強度が弱くなったりバランスが崩れやすくなることは否めません。そのためにも建物の構造計算や強度チェック、耐震性のチェックが必要です。壁配置のバランスを工夫したり「火打梁(ひうちはり)」や水平ブレースを施すことで、耐震性を高める方法がありますので、対策をしておきましょう!

 セイコーハウジングでは、安心して暮らせる地震に強い家づくりを実施していますので、くわしくは下記のブログ記事をご覧ください。

 <ブログ記事>
長期優良住宅法 2022 年 10 月改正されました!

地震に強い家を建てる!耐震等級と許容応力度計算

 

吹き抜けの場合、照明はどうする?

吹き抜けの場合、設置場所や利用目的、広さなどを考慮して照明を選ぶことが大切です。

通常よりも天井が高い吹き抜けの天井に照明はまず設置しません。掃除や電球の交換ができないからです。

1Fの天井の高さと同じくらいの壁に、スポットライトを取り付け天井に光を当てます。

家族でゆったりと過ごしたいリビングに吹き抜けを設けるなら、間接照明がオススメです。間接照明の良いところは、天井や壁に光を当てて周りを照らすため、眩しすぎずないことです。

吹き抜けは、高熱費くなるのか?

 吹き抜けにすると高熱費が高くなるのか?

その答えは、NOです。吹き抜けにしたからといって、高熱費が高くなるとは限りません。吹き抜けにお住まいで光熱費が高くなっているのは、家の性能に問題があり、特に気密・断熱がしっかりとできていないのが原因です。

気密・断熱性能が優れていると、小さなエネルギーで室内環境を整えることができます。エアコンや空調も効率的に利用ができるため、光熱費も最小限に抑えることが可能です。また暑さ寒さがコントロールできる家の性能(G2レベル)があれば、吹抜を通して家全体に快適な温度を届けることができ、1Fと2Fで温度差がでたり、床が冷えることもなく快適に過ごすことができます。

 

まとめ

吹き抜けを成功させるポイントは、やはり家の性能です。

おしゃれな吹き抜けリビングをつくりたいという想いが強すぎると、憧れやデザインばかりに重点が置かれてしまいがちですが、家づくりで大切なことは、そこに住む人が健康的に毎日快適で安心できる暮らしができるかどうかです。

家の性能の重要性に目を向けて、理想の住まいを手に入れてくださいね。

家づくりはもちろん、住まいに関する気になる事や、お困りのことなど何でもお気軽にご相談ください。ご予約お待ちしております。


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