長期優良住宅法 2022 年 10 月改正されました！

2022/12/15(木) 家づくりのこと｜住宅性能｜耐震｜パッシブデザイン

こんにちは、元木です。今日は 2022 年 10 月に改正された長期優良住宅法についてご紹介したいと思います。

長期優良住宅とは？
その名のとおり、長期にわたって安全に快適に良好な状態で住み続けることができる
よう基準を満たした優良な住宅で、認定を受けると節税や低金利の住宅ローンなど
様々な優遇措置が受けられるメリットがあります。

一般的な戸建新築住宅にかかわるポイントを確認してみましょう！

改正ポイントは大きく 3 つ！

①既存住宅の認定制度を新設

簡単に説明すると、今まで認定を受けていなかった既存住宅でも、長期優良住宅相当の性能があると判断されれば「長期優良住宅」として認定されることに！これまでは、長期優良住宅は相当する性能がある既存住宅であっても、増改築などで長期優良住宅の基準に適合させる建築行為をしなければ、長期優良住宅として認定することができませんでした。2022 年 10 月 1 日以降は、既存住宅で長期優良住宅に相当する優良な性能を持っている場合は、増改築などの建築行為を行わなくても下記をクリアすれば認められます。

◎認定条件
・インスペクター（専門資格者）による現況調査（インスペクション）を実施
・長期使用構造等であり、持保全基準に適合していること

②省エネルギー対策基準を強化！

断熱性能が ZEH 基準に、これまでなかった一次エネルギー消費量に新たに基準ができました！
今まで長期優良住宅の認定基準は断熱等性能等級４のみで、一次エネルギー消費量性能は基準の規定がありませんでした。しかし、2050 年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けてより高い省エネ住宅を求める必要性から、今回省エネ対策の強化として ZEH相当の基準が設けられ、断熱等性能は等級５、一次エネルギー消費量性能は等級６と制定されています。

一次エネルギー消費等級って？
電気・ガスなどの家庭で使うエネルギー量を測る基準で、冷暖房・換気・給湯・照明の 4つから成るあらかじめ決められた基準値に対して、新築する住宅はどれくらい省エネなのかを設計上計算した消費量です。

③耐震も新基準に！

断熱材や省エネ設備の設置などにより木造建築物が重量化しているため、建物をより強く安全性を確保するために必要な壁量等の構造安全性の基準が整備されています。これまで2階以下の木造住宅を「壁量計算」によって設計する場合は「耐震等級2又は3」となっていましたが「耐震等級3」への適合が必須となりました！

また、太陽光発電設備等を屋根に設置する場合は、「軽い屋根」であっても「重い屋根」の壁量基準に適合するようにしなければなりません。今後、建築基準法で壁量の基準が見直されれば、今回の新基準もさらに見直されることになります。

安心と安全を守るために「耐震等級３」を満たす地震に強い家づくりを実現させましょう！

ブログ記事【地震に強い家を建てる！耐震等級と許容応力度計算】もご覧ください。

まとめ

住宅性能について、やっと重視されるようになってきました。安心して快適に、そして健康に暮らすためには、家の性能はとても大切です。
新築時には、長期優良住宅認定を取得し、優遇制度を利用しましょう！既存住宅についても、今回の改定で増改築なしで認定が受けられるようになったため、長期優良住宅認定を取得しておけば、住宅売買には有利になるでしょう！

旧基準にあった「断熱等性能等級 4」は、世界の先進国の中でも最低ランクのレベルということを忘れてはなりません。セイコーハウジングでは全棟 HEAT20「G2」レベルの断熱等級６以上を実現しています。本当に心地よく、暮らしやすい家がどんな感じなのかモデルハウス「ヴィータ」でその良さを体感してみてください。

断熱等級につていは、ブログ記事【住宅性能表示が 20 年振の改定！断熱等級 6、7 が新設されます！】も御覧ください。