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断熱・気密の家にファンヒーターはNG?1級建築士がわかりやすく解説

「冬になるとファンヒーターをつけたくなるけど、新しい家でも使っていいの?」

徳島でも、家づくりやリノベーションのご相談でよく聞かれる質問です。

 

結論から言うと、断熱・気密性能が高い家では、暖房器具の選び方が変わります!

 

昔の家では当たり前だった暖房が、今の家には合わない場合があるのです。

 

このコラムでは、公的機関や研究データをもとに「なぜ開放型ファンヒーターは高気密住宅に向かないのか」「では何を使えばいいのか」をわかりやすく解説していきます。

 

◎高気密・高断熱住宅で暖房器具の相性が重要な理由

なぜ昔と同じ暖房ではダメなのか?

 

現在の新築や性能向上リノベーションでは、断熱性能が高くすき間が少ない「高気密・高断熱住宅」が標準となっています。

快適な温熱環境を保ちやすい反面、燃焼を伴う暖房器具との相性には注意が必要です。

 

開放型ファンヒーターが気密住宅に向かない理由

ファンヒーター

 

1)室内空気を汚すリスクがある

石油ファンヒーターなどの開放型暖房は、室内の空気を使って燃焼します。

 

東京都の試験では、換気が不十分な場合、二酸化窒素などにより室内空気環境が悪化する可能性が示されています。また経済産業省も、換気不足による一酸化炭素中毒の危険性を注意喚起しています。

 

2)「計画換気があるから大丈夫」ではない!

2003年以降、住宅には24時間換気設備の設置が義務化されています。

 

ただし!これは、人の呼吸や生活汚染を想定した換気量であり、暖房器具による燃焼汚染を前提にしたものではありません。そのため、公的機関の見解としても、高気密住宅での開放型ファンヒーターの常用は推奨されていません。

 

さらに、 灯油は燃やすと、多くの水蒸気が発生します。高気密な家ではこの湿気が逃げにくいため、壁の内部や窓に深刻な結露を引き起こし、カビやダニ、建材の腐食の原因になってしまいます。

 

◎高気密・高断熱住宅の暖房、正解は何か?

① エアコン暖房:省エネ性能でも優秀

エアコンは「ヒートポンプ」という仕組みで動いており、投入した電気の3〜7倍の熱を生み出せます。電気をそのまま熱に変える暖房よりもエネルギー効率が高く、高気密・高断熱住宅との相性も良好です。

 

エアコンといってもいろんな種類がありますが選ぶ際の基準として、APF(通年エネルギー消費効率)6.0以上を目安にすると失敗しにくいです。APFはメーカーのカタログや省エネラベルで確認することができます。

 

特に、リビングなど使用頻度が高い部屋ほど、値段は少し上がりますが高APFモデルを選ぶことをおすすめします。

 

② FF式暖房機:北国仕様の「密閉型」

FF式暖房機は燃焼用の空気を屋外から取り込み、排気も屋外へ出す密閉型の構造です。室内の空気を汚しにくいため、北海道・東北で広く普及しています。

 

ただし、設置工事で壁に穴が必要なため場所が固定され、オフシーズンも撤去できません。もちろん、冷房用のエアコンは別途必要になります。

FF式暖房器具

 

③ 床暖房:快適性は高いが、単独使用には注意

床暖房は足元から温まる快適性が魅力ですが、単独使用時にエアコンより多くのエネルギーを消費するケースも報告されています(異なる種類のエネルギーを石油換算で比較した数値)。そのため、エアコンとの併用が現実的な選択です。

 

また一般的な床暖房は床表面温度が高くなりすぎると、長時間の接触による低温やけどや、過乾燥のリスクも指摘されています。

 

当社が採用しているOMソーラー(OMX)は、太陽熱を活かして床全体をやさしく温める仕組みです。床表面温度を必要以上に上げずに、家全体がじんわり暖かくなるのが特徴で、一般的な床暖房とは根本的にアプローチが異なります。高断熱・高気密との組み合わせで、その効果がより発揮されます。

OMソーラー冬のしくみ

OMソーラー(OMX)の仕組みについてはこちらのコラムをチェックしてみてください!

 

◎暖房器具より先に考えるべきこと

暖房器具の選び方をお伝えしてきましたが、実はどの暖房器具を選ぶかよりも、断熱・気密性能そのものが、冬の快適さと光熱費を大きく左右します。

 

国土交通省のデータでも、断熱性能が高い住宅ほど暖房エネルギー消費量が少なくなることが示されています。設備に頼りすぎない家をつくるためにも、まず「建物の性能」から考えることがとても大切になってきます。

 

現在、すでに高気密・高断熱の家にお住まいの方は、その性能を最大限に活かす暖房器具選びをして、今回のコラムを参考に、省エネで快適な冬の住まいを実現してみてくださいね!

 

◎徳島で50年、断熱・気密・耐震にこだわり続けてきた理由

徳島の気候に合った家づくりには、断熱・気密・耐震・設備計画を一体で設計できる力が必要です。当社は徳島で50年以上、地域に根ざした家づくりとリノベーション・省エネ改修に取り組んできました。

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【参考・引用文献】

・資源エネルギー庁

 通年エネルギー消費効率(APF)・省エネラベル

・国土交通省

 シックハウス対策と24時間換気(2003年施行)

・東京都 生活文化スポーツ局

 開放型暖房機器の商品テスト

・経済産業省

 暖房機器使用時の一酸化炭素中毒注意喚起

・ヒートポンプ・蓄熱センター

 ヒートポンプのエネルギー効率

・空気調和・衛生工学会(J-STAGE)

 床暖房とエアコンの一次エネルギー消費比較